応募の概要
本事業では、政府による重点感染症の指定に基づく病原体ごとのワクチン開発を始めとする、ワクチン・新規モダリティ研究開発を推進することとしています。本公募では、重点感染症に対する感染症ワクチンを募集します。
提出された資料を踏まえ、国内外の最新の研究開発動向も踏まえたSCARDAによる分析に基づき、必要に応じて、照会やヒアリングを実施して「重点感染症に対して、感染症有事にいち早く、安全で有効な、国際的に貢献できるワクチンを国内外に届ける」という目標に沿って評価をします。こうした活動をもとに、開発支援すべきワクチン(研究開発課題)をSCARDAが選定し、開発戦略を策定します。研究開発は、このSCARDAが作成する開発戦略に沿って実施いただきます。また、採択前であっても、非臨床薬効試験支援ユニットに対しワクチン候補を提供いただき、ワクチン横断的な評価体制により探索的な薬効評価を支援することがあります。
(2)新規モダリティを用いる感染症ワクチンの研究開発
将来のパンデミックに備えて、ワクチンのプラットフォーム技術開発は重要な課題です。そこで、既に国内外で実用化されているワクチンモダリティ(生ワクチン、弱毒ワクチン、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、VLPワクチン、mRNAワクチン、AAVベクターワクチン)に比べて、生産能力や有効性・安全性、利便性等の付加価値のいずれかの観点から優れたワクチン技術の開発を進めます。具体的には、アジュバント・キャリア技術支援ユニットと連携したワクチン候補の改良や非臨床薬効試験支援ユニットによる薬事承認申請に資する薬効評価試験を経て、非臨床安全性試験、臨床試験における安全性確認までを速やかに終了しエビデンスを積み上げ、同時に、生産体制の構築に資する研究開発を進めます。公募研究開発課題1「重点感染症に対する感染症ワクチンの開発」に比べ、ワクチン候補の改良を含めて、より早期の研究開発段階から支援を開始することを想定しています。本研究開発において得られた成果は、感染症有事において活用することを前提に研究開発を進めます。
優れたワクチンプラットフォーム技術の研究開発支援の一環として、可能な限り、当事業の特定領域公募(1次公募)において採択する非臨床薬効試験支援ユニットによる横断的な探索的薬効評価を実施することとしており、速やかな評価体制整備が期待される感染症を対象として、採択前にワクチン候補を提供いただく場合があります。