応募の概要
これからの医療において、既成概念にとらわれない独自かつ有望な医薬品の創出へ向けた研究開発の始動と継続に、若手研究者は必須の役割を担います。がん領域においては、有効な新規医薬品(分子標的治療薬、抗体医薬等)の開発及び既存薬の適応拡大等によるがん治療への実用化が強く期待されています。特に、希少がん・希少サブタイプ※1、小児がん、難治性がん※2の領域においては、治療選択肢が極めて限定されていること等から、アカデミア・企業の連携により、新規医薬品の開発が加速・拡大され、既存薬の適応拡大等により新たな治療選択肢を提供していくことが求められています。また、分子標的治療薬等の実用化にあたっては、当該医薬品に対応するコンパニオン診断薬についても遅滞なく開発することが求められています。
上記のような新規医薬品の開発、既存薬の適応拡大等によるがん治療への実用化及び当該医薬品に対応するコンパニオン診断薬の開発が継続的になされるためには、出口戦略を意識した質の高い研究開発計画を立案・遂行できる高度な知識と能力を有する医療人材の育成が必要不可欠です。
※1. 希少がん、希少サブタイプ:「希少」の目安の一例は、毎年の病気の発生率が人口10万人あたり6人未満
※2. 難治性がん:現在の治療法では、治療が難しいとされるがん(標準的治療に不応になったがんを含む)
将来、がんの開発研究、特に本事業の領域3-1、領域3-2及び領域3-3に該当する以下の研究分野において活躍が期待される若手研究者の育成を目指し、希少サブタイプ、小児がん、難治性がん等のがんを対象とした医薬品及び当該医薬品に対応するコンパニオン診断薬の実用化に向けた、非臨床試験の早期開始を目標とした研究(非臨床POCの検討、非臨床試験用製剤の合成・製剤化検討等)から、非臨床試験及び治験までの領域での、質の高い研究を幅広く募集します。
<本事業の領域3-1、領域3-2及び領域3-3に該当する研究分野>
・革新的がん治療薬(医薬品)の実用化に向けた非臨床試験(領域3-1)
・革新的がん治療薬(医薬品)の開発・薬事承認を目指した医師主導治験(領域3-2)
・適応拡大等による革新的がん治療薬(医薬品)の開発・薬事承認を目指した医師主導治験(領域3-3)
研究の実施にあたっては、将来にわたり研究開発代表者等として活躍する若手研究者を育成する本公募の趣旨を踏まえ、若手研究者自身が責任を持ち、自らが主導して委託研究開発を遂行することが必須となります。