応募の概要
令和2年1月以降、感染が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は長期化しており、公衆衛生危機管理上必要とされる、治療方法、流行の抑制、社会活動の維持等に必要な医薬品や医療機器等の研究の推進・加速が求められている。世界的な研究開発の取り組みにより新型コロナウイルスに対するワクチン、治療薬については、使用できる医薬品も増え、選択肢が増えつつあるが、COVID-19 罹患後症状などに対する治療法、診断法、疫学調査、病態解明などに対する研究は十分に取り組めていない状況である。
一方、サル痘の感染者が、継続的に発生してきたアフリカ中西部諸国に加え、令和4年5月以降、欧米諸国で増加してきており、6月に入り、世界全体の42カ国で約2000人の感染が確認されている。日本での感染例は報告されていないが、未だ流行終息の兆しが見られておらず、世界的な感染拡大の恐れが懸念される状況である。
また、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定され、薬剤耐性の研究や薬剤耐性微生物に対する予防・診断・治療手段を確保するための研究開発が推進されているが、国内で出現する新型薬剤耐性菌や海外から流入する多剤耐性菌に対する新規抗菌剤の開発対応も十分ではない。