応募の概要
(1)背景と目的
将来のパンデミックに備えて、ワクチンのプラットフォーム技術開発は重要な課題です。そこで、既に国内外で実用化されているワクチンモダリティ(弱毒・生ワクチン、弱毒ワクチン、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、VLPワクチン、mRNAワクチン、AdVベクターワクチン)に比べて、生産能力や有効性・安全性、利便性等の付加価値のいずれかの観点から優れたワクチン技術の開発を進めます。具体的には、アジュバント・キャリア技術支援ユニットと連携したワクチン候補の改良や非臨床薬効試験支援ユニットによる薬事承認申請に資する薬効評価試験を経て、非臨床安全性試験、臨床試験における安全性確認までを速やかに終了しエビデンスを積み上げ、同時に、生産体制の構築に資する研究開発を進めます。別に公募している「重点感染症に対する感染症ワクチンの開発」に比べ 、ワクチン候補の改良を含めて、より早期の研究開発段階から支援を開始することを想定しています。
・「非臨床POCの取得」までの期間は、最長2年間とし、1年間を目安とします。初期の契約期間となる「非臨床POCの取得」までの期間について1提案当たり~1億円程度を目安に積算してください。また、第Ⅰ相試験終了を目標とした最大の契約延長をした場合の支援可能な財源(目安)は、全期間を通して1提案当たり~10億円程度(間接経費を含まず)となります。
・医学系研究者に加え、医学系以外の異分野の研究者も含めたワクチン研究開発を促進し、国産ワクチンの実用化を図る観点から、いわゆる「非臨床POCの取得」後の計画が提案時点で必ずしも具体化していない、感染症ワクチンへの応用が期待される新規モダリティの感染症ワクチン候補物質に関して、初期の目標(契約期間)である「非臨床POCの取得」を目指して研究開発を実施いただきます。その目標が達成された場合には、次の目標まで契約を延長し、最終的には①「重点感染症にも応用可能性が見込める新規モダリティの研究開発」と同様、第Ⅰ相試験終了までを目指して研究開発を実施いただくことになります。(主要マイルストーンを含む全てのマイルストーンが達成された場合には、第Ⅰ相試験終了まで原則として研究事業を継続する旨、AMEDと採択者の間で契約を締結する予定です。)