応募の概要
木質バイオマス燃料の利活用拡大のためには、安定供給体制の確立や、燃料の品質向上により安定的・効率的な製造・輸送等のシステムを構築することが必要です。
現行の木材の輸送手法は、高品質が求められる建材用途を前提とした工程となっており、燃料用途としては過剰であり、高コスト化の要因となっています。また、現行の木質燃料の製造機械等(山場での輸送機器、乾燥機器等)は、建材用途の樹種を前提に設計されているため、水分率や硬度等が異なる燃料用途樹種では品質が安定しないことに加え、乾燥工程における化石燃料使用に伴い温室効果ガスを大量に排出するなど、破砕技術及びGHG削減に貢献する乾燥技術の開発・普及が課題となっています。
本事業では、輸送手段の改良(トラックの積載効率や積み下ろし効率の向上、粉粒体運搬車の最適化など)や、安定供給・品質向上等に資するICT技術の高度利用など、山場から燃料加工工場や発電所等までの輸送工程の低コスト化等に資する技術開発と実証を行います。また、広葉樹向け燃料化設備や、乾燥加工システムなど、GHG削減や効率化等に資する燃料用途樹種に適したチップ、ペレット製造・加工技術の開発と実証を行います。これにより、バイオマス燃料の生産システム全体の安定化・効率化を行います。